2000年5月4日木曜日

クラリネット協奏曲、シンフォニア《我は過ぎゆく希望の対価なり》(2000年執筆)

マイケル・コリンズ (クラリネット)
オリヴァー・ナッセン指揮BBC交響楽団
Deutsche Grammophon 459 660-2

1908年生まれということで、今年92になるカーターは、相変わらず、40年代からの作風で書き続けています。最近はアメリカのオケというのは、こういうハードコアな現代音楽をやらなくなる傾向がありますので、カーターなどは、むしろヨーロッパの方がウケているのではないか、とさえ思えてしまいます。そういえば、彼のオペラもベルリンで上演されたんでしたでしょうか。

クラリネット協奏曲、もともとはアラン・ダミアンとアンサンブル・アンテルコンテンポラン(とくれば、指揮はもちろんブーレーズ)の委嘱によるものです。一応5人の弦楽独奏が入っていますが、弱音部分で音色的に彩りを添えたり、管楽器の強奏の間に顔を除かせたりする感じでしょうか。全体に打楽器と管楽器が作品をリードしていきます。跳躍の激しいクラリネットの旋律と、それに敏感に反応するアンサンブル。アップ・テンポの忙しい作品。

《シンフォニア》も、多様な要素が錯綜する作品であることは間違いないのでしょうが、それにしても、そのしがらみをどう抜け出すのか、あるいはそれにどう絡まっていくのか、いずれにせよ、方向性が必要ではないかと、この演奏を聴きながら考えていましたた。

2、3回聴いてみたしたが、まだ評価が下せてません。直観的な感想ならば、「悪くない」という程度でしょうか(2000-05-21.、2026-11-04文体変更)