2017年2月14日火曜日

ガーシュイン:《ラプソディ・イン・ブルー》ほか (マズア、小澤、ダウンズ、1970・77年録音)

《ラプソディ・イン・ブルー》ジークフリート・シュテエキヒト(ピアノ)、クルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、《パリのアメリカ人》小澤征爾指揮サンフランシスコ交響楽団、ピアノ協奏曲へ調 ロベルト・シドン(ピアノ)エドワード・ダウンズ指揮ロンドン交響楽団 Deutsche Grammophon [Resonance] 427 203-2 (下・左側)

関内のディスクユニオンの安売りコーナーにて「クルト・マズアがガーシュインを振っているの?」と思って買ってきたのが下の左側のCD(割引10%を合わせて279円なり)。まだジャズが生まれたばかりで、明確にスイングなり、どろっとしたブルース感覚が前面に出ない、むしろポピュラー音楽のメインストリームに躍り出ていた頃のジャズとしては、なかなかスタイリッシュに演奏されていて、好感触。《ラプソディ・イン・ブルー》のフレッシュさが残っているというか。HMVのサイトを見たところ、録音は1981年 ライプツィヒとなっていた。このCDには書かれていない。著作権表示だけみると1977年になってしまうけど…。

小澤/サンフランシスコ響は、もうちょっと録音が後ということもあるのか、弦楽器に厚みがあり、後半の盛り上がりなども含めて、なかなかホットな感じ。もっと楽しめる演奏はあるかもしれないけど。

ここまでの2曲は、下の右側のCDでも聴ける(下右側には小澤の《ウェスト・サイド物語》の<シンフォニック・ダンス>が入っていて、これはなかなかの名演)。

ピアノ協奏曲へ調は、冒頭から慎重というか「ドン臭い」感じがした。録音もちょっと冴えないねえ。それでも勿体ぶったピアノ入りからしばらく進んでくると、少しずつ「こういう世界もアリかなあ」という感じにはなってきた。ただ面白いのは第2楽章で、トランペットなんかは、なかなか良いニュアンスだし、終盤のクライマックスは「こんなに盛り上げるのか!」というところがあった。エネルギッシュながら切れ味よく、そして重くない第3楽章も充分楽しめる。第1楽章の冒頭を聴いたところでCDを止めないで良かった。


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